コラム
「日本流通産業新聞」  7月25日号掲載2013.7.25(投稿日)
基礎講座Q&A vol.14  「Q.購入単価を引き上げるためにどんな施策が有効か?」

「日本流通産業新聞」 7月25日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.14 「Q.購入単価を引き上げるためにどんな施策が有効か?」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

Q.購入単価を引き上げるためにどんな施策が有効か?

 

定期で購入してくれる顧客は増えてきているのですが、

昨年よりも購入単価が下がってきています。

当然売り上げにも影響してきているので、何か対策をしなければなりません。

顧客単価を上げるためはどのような施策をすればよいでしょうか。

(化粧品メーカー)

 

 

 

A.商品価値を上げる販促施策を考える

 

11年の東日本大震災後、さまざまな商材で消費者の買い控えが起こり、

化粧品メーカーも、大変厳しい状況に置かれたことはご存知の通りです。

 

景気回復とともに、

12年は化粧品市場にも回復の兆しが若干見えてきましたが、

お客さまの購入単価はまだ低いままになっています。

日本通信販売協会の「全国通信販売利用実態調査報告書」によると、

1回当たりの平均購入金額が5000円未満という少額利用率の微増が続いています。

そして、震災以降の節約志向も依然として続いており、

「同じものなら少しでも安く買いたい」という

消費者の意識は変わっていないようです。

 

特に化粧品は女性にとって毎日使用する必需品。

節約のために必要な商品のみを購入し、

プラスアルファとなる化粧品の購入は控える、

あるいは今まで使っていた基礎化粧品を

低価格のラインに変えるということもあるでしょう。

当然、品質は下げたくない気持ちは強いため、

低価格であっても高品質な化粧品を求めています。

 

◆購入意欲を湧かせる価値を付加

通販事業の規模を拡大するために、顧客の購入単価アップは欠かせません。

今までより1品でも多く、そして高価格商品を買ってもらうためには、

ついで買いをしてもらう

「クロスセル」や「セット商品」をつくる施策を考えなければなりません。

 

しかし、「あわせて使ってください」と訴求するだけでは、

節約志向になっている女性たちの財布のひもも緩めることはできません。

女性は買い物をする時、常に購入するきっかけや理由を探しています。

それは購入した後に

「お得で賢い買い物をした」などの満足感を得たいからです。

 

購入単価をアップするための販売施策には、

お客さまが「この化粧品できれいになりたい」、

しかも「今ならお得」という購入意欲を湧かせる

付加価値や合理性を訴求していくことが必要になります。

 

◆きれいになれる気持ち盛り上げ

顧客単価をアップするための販促施策はハードルインセンティブも一つです。

〇〇〇〇円以上購入すると、

欲しい商品またはプレゼントが付いてくる施策です。

これは一定金額のハードルを設定することで

お客さまが得られるメリットを訴求できます。

例えば、1回1万円以上購入すると

好きな商品や美容器具などをプレゼントするといったものです。

ついで買いを促す最もオーソドックスな方法で、

商品以外の価値を上乗せできることになります。

 

二つ目はクロスセルでのまとめ買い訴求。

相乗効果が得られるセット商品を作り、

特別価格を設定して販売する方法で、

セットで買うことの合理性を訴求できます。

 

単品だと購入をためらってしまうお客さまに

「2~3品がセットでお得」と思わせ、

さらに「あわせて買うことでより美しくなる」

と思わせることが大切なポイントです。

 

このように、同じ商品を販売するにしても、

訴求方法次第でいくらでも価値が高まり、

お客さまにとって「きれいになれる」という

期待を盛り上げることができます。

 

◆新しい商品の見せ方考える

お客さまはいつも「安い」ばかりを望んでいるわけではありません。

特に女性は男性と違い季節や行事などに関連して購買意欲が後押しされるもの。

日常生活のワンシーンや季節の必需品で

自分なりの楽しみを見つけることができます。

 

そんな女心をつかむために、

新しい使い方・楽しみ方を提案し、

商品の価値を高める販促施策を実施していけば、

少しずつ顧客単価はアップしてくると思います。

このページの上へ