コラム
社員コラム2019.10.31(投稿日)
想定以上のサービスが、真の感動を生む

 

最近、すごく気に入って通っている美容院がある。

ここに行きつく前は、なかなかいい美容院が見つからずお店を転々としていた。

混んでいて人がコロコロ変わったり待たされたり、行くたびに欲しくもないシャンプーやトリートメント剤を勧めてきたり…。

そんな中で、私がその美容院に通うようになった理由は、

「心安らぐ空間と、心地いい接客サービス」を提供してくれるからだ。

 

最初の印象は「やる気がない美容院」。

営業時間が長くて当たり前の美容業界の中で、その美容院は10時~17時最終受付という短い営業時間。こういう業界って夕方からが稼ぎ時なのに、なんてやる気がない美容院なんだろう。と思った。

ところが、通ってみると私の印象は逆転した。

 

一つの特徴として、この美容院にはアシスタントがいない。

シャンプー、カット、カラーまで全て一人のスタイリストが担当してくれる。

スタイリストさんにシャンプーしてもらうなんて申し訳ないなと思いつつ、人が変わらないとなんだかゆったり過ごせて居心地がいいなと関心。

営業時間が短い理由を聞くと、「環境の変化が多い女性」に長く働いてほしいという会社の経営方針だという。なるほど~!とこれまた関心。

 

そして、私が1番驚いたのは、シャンプーが苦手な私のために、シャンプー台の首の部分に置くクッションを購入してくれたこと。スタッフみんなで探してくれたそう。シャンプーの時の体勢によってめまいを起こしやすいので、シャンプーはできるだけスピーディに!と最初に伝えていたのだ。心地よく過ごしてほしいという、スタッフ皆さんの優しい心遣いに感激してしまった。

 

行くたびにいい気分になり、いつのまにかこのお店の「ファン」になった。

ほんの小さな気づきや心配りからアイデアが生まれ、それを実行する。

簡単なようだが、なかなかできないことだと思う。だからお店全体に活気ある雰囲気が伝わり、人の集まるお店になっているのだなと感じた。

 

価格競争が激しい現代で、美容院業界は生き残りが難しいという話を聞く。

・アシスタントを雇わないシステム

・営業時間が短いシステム

いずれにしても、効率の良い売上UPを考えるなら、普通は取り入れない思い切った運営方法だ。だが、「当たり前」なシステムから脱却し、一人ひとりのお客様を大切にした親身なサービスで心をつかみ、リピート客を増やしている。

 

単なる価格競争だけではなく、サービスの本質を見抜いた戦略だからこそ、選ばれるのだと痛感した。

(T・O)

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