コラム
『化粧品OEMナビ 』のサイトに掲載2012.5.17(投稿日)
強い化粧品通販会社になる

『強い化粧品通販会社になる』

※このコラムは、『化粧品OEMナビ – 化粧品を製造するならコレダBANK』のサイトにも掲載されております。
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近年、化粧品の通販市場には様々な業種業態からの新規参入が多くあった。訪問販売や店頭販売をしていた会社が通販に参入したり、製薬会社や食品メーカーなど異業種の会社が新たに化粧品事業に乗り出したり。

皆さんも思いつく会社がいくつかあるのではないだろうか。

そのような多くの会社がひしめきあう化粧品通販市場の中でこれから伸びていくのはどのような会社なのか、強い化粧品通販会社になるにはどうしたら良いのか、今回はそれを考えてみたい。

 

■業態の垣根を超える!

 

 まずは現状の業界内における自社の強みとは何かをしっかり掌握することからスタートしなければならない。化粧品の販売では、店舗販売、訪問販売、通信販売といった業態によってそれぞれ異なる強みがある。

 

例えば店舗販売はリアル店舗があるということと、教育された販売員の接客によってお客様の信用を得やすく、店舗設備や機器類(肌診断等)を駆使した価値あるサービスの提供ができる。訪問販売は心情的につながりが強い販売員がいるため、お客様のライフスタイルを把握した上で対面して直接商品をお勧めすることができる。また、通信販売ではお客様情報をデータベースとして保有し、配送やメールリリースなどスピード感のある展開ができ、効率的に営業活動を活用できる。このように業態によって強みはそれぞれ異なる。これまでは各小売の業態がそれぞれの強みを活かしながら、お客様のニーズに対応してきたが、これからはそれだけでは難しい。

 

まずは販売方法自体を多様化させるということも大事な課題の一つ。例えば通販や訪販の会社が店販を始めたり、店販の会社が通販を始めれば販売チャネルは大きく拡大する。お客様目線で考えると「今日は友達から買おう」「今日はお店で買おう」「今日はインターネットで注文しよう」など自由に選ぶことができる。またその方がはるかに便利だ。そんなニーズに応えることができるサービス体制を整えることはとても重要だ。お客様側から考えると「業態の違い」「販売方法の違い」などといった差異は企業目線の「企業の勝手」ということになる。忘れてはならないのは「お客様目線」に合った販売方法にするということである。

 

では、これから強い通販化粧品会社は、どのような会社なのだろうか?それは、これまでの各業態の強みをすべて取り入れることができる会社ということになる。つまり、店販のようなきめ細かな施策を小さな客層単価でも行える機動力を持つこと。その上で、コールセンターやフルフィルメントは”おもてなし”を感じさせる品質で、接客サービスができること。さらに訪販のようにお客様に寄り添い、”美しくなっていただくための”情報提供、カウンセリングができること。それらをスピード感を持って実施しながら、一方で、通販のデータベースマーケティングを駆使して、効率よく営業体制を組めるということだ。

 

つまり、これから強くなっていく化粧品通販会社は、他業態の垣根を超えて新たな業態を創造することができる会社なのではないかと思う。

 

■志・信念を持て!

 

化粧品通販業界は様々な業種業態からの参入が増えていることは周知の通りだが、これからの時代、競争相手は同業他社だけではない。お客様のお金の使い道はどんどん多様化してきている。化粧品を買うのか、洋服を買うのか、遊びに行くのか、食事に行くのか、自宅で贅沢をするのか、エステに行くのか・・・他業種の会社も競争相手と思わなければならない。

 

これから強くなっていく化粧品通販会社は業態の垣根を超えて新しい業態を創出すことが必要になってくると前述したが、それも自社の目指すべき方向性に合っていないと意味がない。進むべき自社の「志」をしっかり持ち、その「志」に基づいた強みに軸足を置きながら、優先すべき強みに新たに投資することが重要だ。

 

また、どういう想いを持ってお客様をきれいにするのかという「信念」をしっかり持つことを忘れてはならない。

自社の「志」に合った形で業態の垣根を、お客様目線に立って超えること、そして「信念」に基づきお客様の信頼を得ること、これが両立できる会社がこれからは強くなっていくのではないかと思う。


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