コラム
「日本流通産業新聞」5月9日号掲載2019.5.9(投稿日)
基礎講座Q&A vol.55 「Q.売れる商品開発につながるアイデアとは」
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「日本流通産業新聞」 5月9日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.55 「Q.売れる商品開発につながるアイデアとは」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。

 

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Q.売れる商品開発につながるアイデアとは

 商品開発のアイデアが浮かびません。どうしたら売れる商品の開発につながりますか。新商品の開発を担当しています。定番商品の関連アイテムや時短モノなどを開発してきましたが、なかなかヒットにつながりません。どのような発想、着眼点が必要でしょうか。(中堅化粧品会社)
 
 

A.誰に、何を、基本の価値提供に立ち返る

◆何を提供したいのか

 具体的な商品内容を考える前に、「そもそも何を提供したくて化粧品を作っているのか」を振り返ることからスタートするのはいかがでしょうか。

 まず、女性向けの化粧品の場合は、「若々しくきれいにしたい」「肌トラブルから解放したい」「もっとお手入れを簡単にしてあげたい」など、さまざまな理由でこの業種に参入してくる会社が多いと思います。あなたの場合は、どんな理由で化粧品を作り始めたのでしょうか。

 一番大事なのはその点だと思います。

 そのスタートの理念があれば必ずヒット商品を生み出すことができると思います。

 通販化粧品の歴史も同じでした。肌トラブルに悩む多くの女性たちを見て、既存の流通チャネルを経由しない方法で、新しい価値を持つ化粧品の販売を始めた当時の先駆者たちが、この業種の基礎を作ってこられたのです。

 その後、「より手軽に、便利に」という発想で、オールインワン商品が登場し、化粧品通販チャネルとマッチし、大ブレイクしたことが、この流通チャネルを確固たるモノにしました。

 このように大ヒット商品の影にはいつも、既存ビジネスの固定観念に対する「アンチテーゼ」があり、改善・改革を繰り返していく過程で、ヒットが出ているのです。

◆マーケティングの基本を

 商品開発の基本は、「誰に、何を、どのように提供するのか」ということですが、最近はこの基本の原理原則から考えて開発している例は、多くないように思います。例えば「どこで何が売れているようだ」とか、「OEM会社さんの情報によると……」などからスタートしている例が多いのではないでしょうか。もちろんそのような情報も不可欠ですが、やはり基本は、「どんなお客さまに届けたいのか」ということを最初に考えてほしいものです。

 その発想こそが、「他社では簡単にまねのできないオリジナル性」であり、あなたのブランドへの「こだわりや、ポリシー、コンセプト」の源だからです。

 しかし、今の化粧品業界は海外からインバウンドや越境ECのおかげで活況を呈しており、新規参入も多くスピード感が求められて、じっくり考えている暇がないのが現状です。

 そのため基本に忠実に商品開発をすることよりも、簡単に手に入る情報をもとにモノづくりをしがちです。そして多くのブランドが同じような方向性を打ち出しているため、ますます差別化が難しくなっています。

 類似したブランドが乱立し、商品の独自性、また通販チャネルの優位性があやふやになると、消費者は商品やサービスでは選びにくくなり、同じようなものなら価格を基準に選ぶようになります。このような価格競争は、かつてのアパレル業界と同じ道をたどりかねません。

◆通販のイノベーションを

 こんな現状を踏まえると通販化粧品は「通販チャネル」だからこそできるイノベーションを起こす必要があります。

 その一つは最初に申し上げた既存のビジネスに対する「アンチテーゼ」を発見し続けることです。そのためには、どんな人に何を届けたいのかを再度振り返ることです。

 二つ目は、通販というダイレクトマーケティングの仕組みを徹底活用することです。通販化粧品は「お客さまと直接つながるコミュニケーションルート」を持っているので、それを活用した、「お客さま参加型の商品開発」ができるはずです。会員である自社のお客さまから、欲しい商品のアイデアを募り、一緒に商品開発に参加していただくのも良いでしょう。実際に商品開発に参加したいお客さまを募集したところ、大好評だった事例もあります。

 通販化粧品の財産であるお客さまのデータを多角的に分析・活用することで、これまでにない付加価値の高いサービスや商品が生み出されるのではないでしょうか。

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