巷にあふれているキレイになるための物――化粧品、健康食品、ダイエットグッズなどなど・・・新製品が次々と発売されている。女性誌は毎号チェックするし、百貨店やバラエティショップもこまめに見て回っている。個人的に使ってみたい!と思うものは、謳い文句に誘われとりあえず購入してみる。
そんな行動をとるのは、この会社に入ってからである。以前の私は、美容というものにさほど関心がなかった。毎日のスキンケアは、化粧水を肌につけてればいいのでしょ?メイクもファンデーションつけてれば、肌がきれいにみえるでしょ?と。しっかりした理論やポリシーがある訳でもなく、自分の肌のことやチャームポイントを全く理解していなかった。ただ、他人と同じようなケア、同じようなメイクをしていただけ。
そんな時、私より年上でいつもノーメイクだった友だちに、「メイクした方がいいよ!」と半ば脅しのように言っていたことを思い出す。私としては親切心、彼女にとっては失礼極まりない発言だったに違いない。その後、その友だちにたいへん怒られた。「私はノーメイクがいいの!メイクして肌をきれいに見せるより、素の肌をきれいにしておきたいの」。ええっ!そうなの?と当時の私は、彼女が何を言っているのかよくわからなかった。
しかし、思い返せば、なぜ私はあんなことを彼女に言ったのか。美容について何のポリシーも知識もなく先入観にとらわれた私が、人に薦められる立場なのか?と、とても後悔している。
それから、この会社に入り化粧品についての広告に多く携わりながら、様々なお店に行きマッサージを経験したり、肌診断をしてもらったり、化粧品もよいと薦められる物はできるだけ使い、肌や化粧品に関する書籍なども読んだ。
その中から自分の肌に必要なもの、必要でないものを取捨選択し、その結果私はノーメイク派になっている。
M.I