コラム
「日本流通産業新聞」 7月30日号掲載2015.7.30(投稿日)
基礎講座Q&A vol.29  「Q.思ったようなツールができない……。」

「日本流通産業新聞」 7月30日号に、代表取締役 鯉渕の『強い通販化粧品会社になるために 基礎講座Q&A vol.30 「Q.思ったようなツールができない……。」』が掲載されました! 本文は、下記の通り。

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Q.思ったようなツールができない……。

 

パンフレットや情報誌などのDM類を制作会社に外注しているのですが、

当社が意図している仕上がりになりません。

制作会社を変えても同じでした。

どうすれば満足するものを作ってもらえるでしょうか?

こつを教えてください。

(新規参入3年目の化粧品通販会社)

 

 

 

A.制作物の仕上がりはオリエンテーションで決まる

 

◆綿密な打ち合わせを

制作物が思ったような内容に出来上がらない場合は、

オリエンテーションのやり方から見直してみてはいかがでしょうか。

 

実際に制作に入る前に

制作物の目的、商品概要(キャンペーン概要)、媒体の概要、

広告目標、トーン&マナー、連動企画などを依頼する制作会社と

綿密に打ち合わせしておくべきです。

 

また、その内容をもれなく、明確に伝えるために

事前にオリエンシートにまとめておくといいでしょう。

 

弊社がオリエンテーションを受ける際に、

お得意先様各社に提示をお願いしているのは、下記のような内容です。

 

▼制作の目的

文字通り何のために制作するのか、そのDM(または広告)の目的を明確にします。

「新商品の告知」「無料モニター募集」「ブランド認知度アップ」など、

制作物が及ぼす効果目標を明確にしておくことです。

 

▼商品概要(キャンペーン概要)

商品名、価格、商品コンセプト、獲得すべきターゲット層、

効果効能などの機能性、ボトルデザインや商品開発に込められた思いなども

漏れなく伝えてもらいます。

それが明確に伝わると広告企画スタッフやクリエイターの想像力もかきたてられて、

提案内容もさまざまな角度から豊富に提案することができます。

 

このほかターゲット層の詳細イメージや

商品受容性のデータ(商品認知率/使用意向率)などがあれば見せていただきます。

キャンペーン告知が目的の場合は、商品概要に加え、

キャンペーン内容や期間などの基本情報、

キャンペーンを企画した意図なども必要です。

プレゼント訴求であれば、プレゼント品の概要やそのポイントも

分かりやすく伝えてもらいます。

 

▼媒体の概要

DMの送付時期、対象者、部数、配布エリアなども明確にします。

会報誌などであれば制作の方向性などを、

広告の場合なら媒体名、発行部数、発行時期、エリアなどを明確にします。

広告制作は媒体の特性によって、表現を変えなくてはならないからです。

 

▼広告目標

目標の売上げやレスポンス率も最初に設定しておきます。

DM送付後は、この数字と照らし合わせて結果を分析し、

次のクリエイティブ案に反映させましょう。

通販の広告はテストと検証の繰り返しこそが最も重要です。

 

▼トーン&マナー

トーン&マナーについては、

自社のガイドラインがあればそれを提示していただきます。

トーン&マナーはブランドイメージを左右しますので、

整備されていない場合は早めに整備しておくべきです。

 

▼連動させたい企画や商品

連動して販売したい商品があれば、それもあらかじめ決めておくべきです。

特にボリュームのある冊子類の場合、構成案づくりには不可欠です。

単品の広告であれば、他の媒体への出稿連動も明確にしておくべきです。

 

◆アイデア倒れを防ぐ

オリエンテーションによる情報共有は、広告やDM作りの第一歩。

最初に必要な情報を共有することで、

クリエイターたちも制作意図に合ったアイデアを提案できます。

さらに発注者がオリエンテーション内容をまとめておけば、

制作会社から提出されたクリエーティブ案をチェックする際にも役立ちます。

もともとのオリエンテーションの内容に立ち返ることで、

お客さまにお伝えしたいことがブレることなく、

アイデア倒れの企画になることを防ぐことができます。

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