「コントゥアリングメイク」をご存知ですか?
「コントゥアリング(contouring)」とは機械工学の用語で
「輪郭削り」という意味です。
昨年秋より注目度が上がり始め、
今年春には各コスメ誌でも特集が組まれるほどに注目を浴びているメイク法で、
肌よりも明るいハイライト色と暗いシェーディング色を駆使して陰影を付け、
顔を立体的かつ小顔に見せるベースメイクテクニックです。
アメリカのセレブタレント、キム・カーダシアンさんが
自らのメイク法をInstagramに投稿したのが始まりと言われています。
まさに「輪郭削り」さながらに
小顔効果や立体感が謳われるコントゥアリングメイク。
顔の高いところにハイライト、影になるところにはシェーディングを配し、
立体感を作るなんて、昔からあった技術ですが
今流行中のコントゥアリングメイクではベースでカバーせずに
スティックタイプのファンデーションやコンシーラーを何色も使用します。
レブロンの「フォトレディインスタフィックス」や
セザンヌの「シェーディングスティック」など
バラエティショップを中心に展開している安価な製品が人気のため
気軽にトライしてみたい!と思うような、“楽しい”メイク法なのです。
というのは、その立体効果もさることながら
メイクプロセスの面白さがSNSを中心に拡散され注目を浴びたのです。
途中経過はまるで歌舞伎の隈取りやライオンキングの舞台メイクのよう。
ネット上には大量のプロセス画像がありますから、ぜひ検索を!
いわゆる「インスタ映えする」オモシロ画像であったことも
流行の大きな要因になったのでしょう。
この流行は、セレブでも一般の方でも
メイクが好きで新しいことを試してみたいという
「好奇心」や「欲求」から生まれたトレンドだと感じます。
もしこれがメーカーやメディア主導で、もっと広く流行らせるつもりならば
「コントゥアリング」なんて読みにくく、発音しにくく、そして覚えにくい
言葉をネーミングに使用したりしないのではないでしょうか。
そして、このような流行をいかに素早くキャッチして製品に反映できるか、
化粧品メーカーには、自社開発力はもちろん
トレンド後追いであることも厭わない
身軽さ、瞬発力が求められているようにも思います。
(S.K)