40代も後半に入り、ふとした瞬間に
「変わったなあ、私」と感じるようになってきました。
以前勤めていた会社でのあだ名が「軍曹」だった私。
何事もビシビシバリバリ進められないと気がすまない性格でした。
他人に対してもそれを求めるところがあり、
店頭での買い物や、サポートセンターでの質問などでも
キビキビと対応してもらえると「さすが!素晴らしい接客!!」と嬉しくなったものです。
ところが最近では、相手があまりにキビキビ動いていると
なんだかちょっと複雑な気分になります。
20代、30代の人たちがバリバリ働く姿は見ていて気持ちがいいけれど、
そのままのテンションで応対されると
なんだか急かされた気持ちになってしまうのです。
そんな中、先日立ち寄ったとある店にいた店員さんは、
今の私がまさに求める、理想の接客をしてくれました。
適度に放っておいてくれて、こちらが呼べばすぐに対応してくれる。
かしこまらず、フランクすぎず、適度なゆるさが心地よい。
よく見れば、彼女もちょうど私と同じくらいの年代…
なるほど、女46歳のココロはお見通しなわけですね。
ちなみにその日は通勤で使えるトップスを探していたのですが
「私の場合はお腹まわりが隠れるから、これは使い勝手がいいんですよね~」と、
客の悩みをズバリ言い当て、さらには自分のことに置き換えるトークで
相手を思いやりながら(笑)核心部に迫られ
まんまと2着も買ってしまいました…。
接客も洋服も、適度なゆるさが心地よいお年頃です。
様々な年代の女性たちに訴えかけをするのが私達の仕事です。
年代はもちろん、お客様の心理状態や世の中の動きなど、
様々なことをシミュレートして、より多くのお客様に共感していただけるものを作る。
それは本当に難しいことですが、
発したメッセージがお客様のココロにぴったりとはまったとき、
お客様がどれだけ心地良く感じていただけるか。
それを考えれば、こんな楽しい仕事はないな、と思います。
(N・A)