コラム
「日本流通産業新聞」9月6日号掲載2018.9.6(投稿日)
【〈2018 DMフェア〉セミナーダイジェスト】〈講師/フォー・レディー 鯉渕登志子代表「通販化粧品~伸び悩みからの脱却作戦~ 100億の壁を破って飛躍するための戦略とは」【後編】〉/顧客参加型のブランドに
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「日本流通産業新聞」9月6日号に、代表取締役 鯉渕の『〈2018 DMフェア〉セミナーダイジェスト』が掲載されました! 本文は、下記の通り。

 

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【〈2018 DMフェア〉セミナーダイジェスト】〈講師/フォー・レディー 鯉渕登志子代表

「通販化粧品~伸び悩みからの脱却作戦~ 100億の壁を破って飛躍するための戦略とは」【後編】〉/顧客参加型のブランドに

フォー・レディー(本社東京都)代表の鯉渕登志子氏は、多くの化粧品通販企業のご意見番を務める実力のあるコンサルタントだ。4月に開催したダイレクト・マーケティング・フェア2018では、「通販化粧品~伸び悩みからの脱却作戦~100億の壁を破って飛躍するための戦略とは」と題したセミナーを実施した。後編では、マーケティングに関する考え方の変化や、「顧客参加型」のブランド展開に関する講演内容を紹介する。

 

顧客の人生にコミット

 1990年、とある大手化粧品会社に、「2000年には日本の女性はどうなっていると思うか」と聞かれました。
 そのとき、化粧品は女性の「生き方」にコミットしなければ「本物」にはなれない、と感じました。化粧品は、肌につけることでしか完成しないものです。顧客に対して、「将来どのように生きていってほしいか」というメッセージがなければ、受け入れてもらうことはできません。
 私が独立したころと比べて、女性の社会的地位が向上したとは、到底言えない状況にあります。働く女性は増えたものの、意思決定できる立場にある女性の数はほとんど増えていません。国の政策だけではなく、企業の体制にも問題があるといえます。
 日本の産業発展が諸外国に遅れを取るようになってしまっているのは、消費者である女性の視点を、企業の意思決定に反映できていないからではないでしょうか。

動機に寄り添うPRが重要

 こうした状況を変えていくためにどうすべきなのか。お客さまが「キレイになりたい」と思う理由があるはずです。例えば、私の姉は「孫にキレイなおばあちゃんだと思われたい」と言っています。こうした動機に寄り添うことが必要です。
 また、美容に関心がないお客さまもいます。そういったお客さまに対しては、DMなどを通して具体的な内容で訴求していくのが良いでしょう。例えば、中高年向けの化粧品であれば、「放っておいてはダメですよ」「髪はどう変わってる?」といったメッセージを使うことで、開封率を高めることができます。年齢層が高くなると、化粧品に関する知識がアップデートされず、誤った知識を持ったままのお客さまも多くいます。そうした誤解を解く内容を分かりやすく伝えたり、化粧品の適切な使い方を懇切丁寧に解説することも必要です。

コミュニケーション重視へ

 マーケティングは時代とともに変化します。戦後間もなくは、作るだけで物が売れました。高度経済成長期には、周囲と少しでも差をつけられる商品が売れました。私が社会人になった70年代は販促で売る時代でした。
 しかし、インターネットが登場し、全てが変わりました。
 マーケティングの常識は「4P」(プロダクト、プライス、プレイス、プロモーション)から「4C」(カスタマーバリュー、コスト、コンビニエンス、コミュニケーション)へ変化しました。「プロモーション」が「コミュニケーション」に変化したのです。つまり共感を得ることが必要になったといえます。

「顧客参加型」を目指す

 もはやすべての企業が「顧客参加型」を目指すべきなのかもしれません。お客さまが会社の一員であるかのごとく、意見を直接言える体制のことです。ウェブ上に、お客さま同士が意見交換できる場を設けるといった試みも良いでしょう。
 「どの化粧品をどんな風に使っているか」という話は、日常生活ではなかなかできません。座談会を開くと、同じブランドを使っている関係でお客さま同士の会話が弾み、連絡先を交換することも多いようです。顧客の「私はここの会員なんだ」という意識を強めることができます。

信頼で顧客を増やす

 座談会には、社員が参加して、美容に関する思いや商品について語るのもいいでしょう。座談会で得たアンケート結果を基に商品開発をするのも効果的でしょう。
 また、口コミを重視することも必要です。「化粧品購入のきっかけは?」というアンケートで、最も多かったのが「家族」や「友人・知人」という回答でした。通販の利用者には、広告よりも信頼のおける家族、友人・知人の話を参考にするという人が多いはずです。
 そのため、紹介制度はきめ細かに行った方が良いでしょう。強化月間を作るのも良い手です。紹介制度を通して入会した顧客の定着率は非常に高くなっています。
 それから、「買い物の楽しさ」を演出することも大切です。

売上の壁を破るには

 経営陣だけでなく全社員が、思い込みを捨ててアイデアを出し実行に移す「PDCAサイクル」を迅速に回しましょう。50億円、100億円は一人の力で成し遂げられるものではありません。
 マーケティングの徹底、お客さまの声の重視、そしてマニュアル作成による社員の底上げ。以上が、売り上げの壁を破る近道だと考えています。

(おわり)

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