コラム
社員コラム2021.7.14(投稿日)
シニア層が「見づらい色」、ご存じですか?

こんにちは、
化粧品通販に特化した企画制作会社フォー・レディーの越中です。

年齢を重ねるにつれ、いろんな身体の機能が変化しますね。
分かりやすいものの一つとしては視覚機能です。
老眼は早い方では40代半ばから。小さな文字や薄い色が判別しにくく、
また手元が見えにくくなります。
わたくしも最近は薄暗い場所では、化粧品ボトルの裏面が読めません…。

エンドユーザーさまの年齢層は販促物を制作する上で、大変重要です。
特にシニア層(65歳以上~)の方々には、
物理的に販促物がどのように見えているのか、知っておきたいですね。

―――――――――――――――――――――――――――――――――
INDEX
■シニア層のものの見え方

■伝えたいことを確実に伝えるための工夫

■カラーユニバーサルデザイン
―――――――――――――――――――――――――――――――――

■シニア層のものの見え方

年配の方の多くは「老眼」となり、小さな文字が読みづらくなります。
お客さまの中心年齢が60~70代の企業さまの販促物では
ボディコピーのフォントサイズを大きくするのは基本中の基本。

ただ、配色まで配慮されているところはどれくらいあるでしょうか?

シニア層の視覚機能では、全体的に黄み~褐色がかぶったように見え、
青系の識別力が低下すると言われています。
たとえば、こんな感じ。
きれいなブルーは、グレー系に。白ヌキ文字とのメリハリもあまりはっきり
しませんね。

そのほか、
印刷物をデザインする上で気をつけたい主なものがこちらです。

1.同系色の濃淡
2.彩度が近い色の組み合わせ
3.明度が近い色の組み合わせ
4.ピンク系はオレンジ系に、ブルー系はグリーンのように見えるため
  組み合わせによっては、同系色に見える場合も。

色の見え方の変化は徐々に進行するため、そのことを意識している

シニア層の割合はそんなに多くないとのこと。いつの間にか何となく

見づらくなっている、というのが現実のようです。

■伝えたいことを確実に伝えるための工夫

コピーライティングやコンテンツの魅力に力を注いでも「読みにくい」
「見づらい」という点で敬遠されてしまうのは、残念なことですね。

弊社で制作をお手伝いさせていただいている
お客さまの中心が70代というメーカーさま。
販促のご担当者様は、
DM制作にさまざまな点で大変細かく気配りをされています。

文字の大きさはもちろん、小さな文字のフォントをゴシックに、
背景色と文字色のメリハリ、淡色同士の組み合わせNGなど…。
コールセンターにいらっしゃる年配の方に確認するなど、
若い方では気づけない「シニア層のものの見え方」を知る工夫
もされています。

■カラーユニバーサルデザイン

年齢や障害の有無に関係なく、
できるだけ多くの人にとってわかりやすい色であることを意識した配色を
「カラーユニバーサルデザイン」といいます。

「カラーユニバーサルデザイン推奨配色セット制作委員会」による
配色セットがオープンになっています。

https://jfly.uni-koeln.de/colorset/CUD_color_set_GuideBook_2018.pdf

視覚の多様性に対しての学びのほか、
デザインの工夫についてもアドバイスがあるので、
是非ご参考になさってください。

 販促物のみならず、パッケージやボトルの色、ロゴとの配色など
多くの場面で役立つのではないでしょうか。
年配のお客さまにとって見やすい配色は、
若年層の方にとっても見やすいものです。

これからも、このような気づきを通して
すべてのお客さまに伝えるべきことがしっかり伝わるような
すぐれたデザインを提供していければと思います。

今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

このページの上へ