コラム
社員コラム2021.8.24(投稿日)
安売り体質からの脱却

「同じ商品なら安く買いたい」消費者の多くはそう考えます。
「安くして買ってくれるなら安く売ろう」そう考える企業は少なくありません。
特に、顔を合わせてのコミュニケーションが直接とれない通販業界では
消費者の注目、興味を集めるための「値引き」に頼りがち。
良くないとわかっていてもなかなか抜け出せない安売り体質は、
どのように抜け出したら良いのでしょうか。

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INDEX
■数字の裏側
■焦らず慌てず諦めず
■定期客を増やす3つのポイント
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■ 数字の裏側

もう6~7年お取引をさせていただいているA社。
お付き合い当初は、価格訴求に重きを置いた販促施策が多く見られました。
1年に何度も繰り返される大幅値引きセールや、
ご注文金額に応じてもらえるプレゼントなど、
その場の売上を上げるための施策を乱発。
このような傾向はA社に限らず他社の通販企業でも見られ、
値引きに惹かれてまとめ買いをする通販顧客が多く存在しています。

しかし、実際のA社の売上データを分析してみると、
平均単価・購入回数・累計購入金額すべてにおいて定期客が最も高く、
LTVは都度買い客の3倍以上高いことが判明しました。
ただ、このときの定期客はまだ全体の1割程度しかいない状態でした。

そこで、弊社では、
「値引き目当ての都度買い客で目先の売上を築くのではなく、
安定した売上をもたらす定期客を増やす」ご提案を行いました。

■ 焦らず慌てず諦めず

当時、A社では圧倒的人気を誇るメイン商品の定期便を行っていなかったため、
これを定期商品に加えること、また、商品購入時に付与されるポイントを
定期便の支払いにも使えるようにすることや、
定期便新規加入特典の一部改訂などをご提案。
さらに、店舗展開も行っているA社の課題を解消するため、
店舗販売と差別化できる通販専売品の発売などもご提案しました。

A社ではこのほかにも、大幅値引きの回数を減らす、
購入金額によるプレゼントの廃止、
(廃止前は金額ハードルを2段階に増やす試みもしました)
ステージアップシステムの構築などの取り組みも行われました。

もちろん、これらを一度に行ったわけではありませんし、
すべてが順調だったわけでもありません。
値引きの機会を減らせば、顧客は二の足を踏み、
当然のように目先の売上に響きます。
時には減らしたはずの値引きの販促を復活させることもありました。

試行錯誤することおよそ6年。
現在、A社の定期客の割合は約6割まで増えています。

■ 定期客を増やす3つのポイント

フォー・レディーでは、
安売り体質から抜け出し、安定した売上をもたらす
定期客を増やすためのポイントは3つあると考えています。

1)一時的な売り上げ減少にも動じない不退転の覚悟を持つ
2)値引きをしなくてもファンが離れないようブランド価値を上げる
3)使い続けたいと思ってもらえるよう商品レベルを上げる

安売り体質からの脱却には、長い時間を要します。
一時的な売上の減少にも左右されない強い意志が必要です。
そのためには、企業の将来像、明確なビジョンを定める必要もあります。

A社の定期客が増えた要因のひとつには、社員間の絆の深まり、
全社一丸となって取り組む企業姿勢など関わるスタッフの目標が一致し、
ともに歩む意識と体制が整ったことが大きかったと感じています。

皆様のブランドはどのように成長させますか?
今回も最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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